変わるワークライフバランス
働きたいけれど子育てに十分な時間を取ることを選んだ看護師は、出産や妊娠のために退職をすることになります。すると、それまでは仕事中心の生活を送ってきた人も、子育てに専念する日々を送ることになるでしょう。そして、時間に余裕が生まれてきたら再び看護師として働き始めることになります。
子育てだけに費やす期間は人によって異なり、十年以上にも及ぶ人も少なくありません。短い人の場合には、育児休暇を経て速やかに職場に戻るため、一年程度のブランクになりますが、職場をある程度の期間離れてしまうと、ひどくブランクができたと感じるようになります。
また、ブランクを感じる人のワークライフバランスは、これまでと大きく変化しているのが一般的です。子育てを経験して家庭を重視するように心持ちが変化するためであり、仕事に一辺倒だった人でも、家族との時間を十分に取れるように働きたいと考えて新たな仕事先を探しています。
残業がなくて夜勤もしなくて良い職場は安定しており、家庭生活の時間を取りやすくて人気です。また、このようなワークライフバランスの変化を見越している看護師が、結婚するまでの間に計画的なキャリア構築を行う傾向も生まれてきています。クリニックは残業が少なくて夜勤がない点で着目されますが即戦力となる人材が求められやすい傾向があるため、十分に経験を積んだ上でブランクがあっても採用してもらえるように予め努力しているのです。そのようなキャリア構築のあり方が看護師間で認識されるようになっています。